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建築技術者を志す君へFOR ARCHITECTURAL ENGINEER

はじめに

代表取締役 吉田 隆英

皆さんは「法律を守って、必要な手続き・検査をパスしていれば、それは問題が無い建築物だ」とお思いですか。残念ながら、それは違います。いくら建築確認を取っていても、検査済み証を受けていても、問題を抱えてしまっている建築物は世の中に意外とゴロゴロしているのです。

そもそも、建築基準法はその第1条にあるように「建築物の敷地、構造、設備、及び用途に関する最低基準」を定めたものであり、最高基準でも最適基準でもありません。これをクリアしているからといって問題のない建築物か否かは別物なのです。さらに、現在の建築業界では法でカバー仕切れない部分において多くの問題が発生しており、問題のある建築物が多く建てられているのが現状です。

ここでは、種々ある建築物の中から、私たちにとって最も身近な「木造2階建て以下の専用住宅」を対象として、その問題点を整理し、それに対して当社がどのように取り組んでいるか、そしてその取り組みをさらに進めるためにどのような人財を欲しているかについて述べたいと思います。

建築業界における現状の問題点

四号特例の誤解

建築物を建てるには行政等に対して「建築確認」という手続きを行う必要があるのですが、「木造2階建て以下の専用住宅」には「四号建築物確認の特例」というものがあり、手続き上、構造計算書は提出しなくてよいことになっています。

なぜ提出しなくてよいのか?建築物を設計できるのは国家資格者である「建築士」。当然、専門的な知識・技術を備えているので、小規模な建築物では構造の安全性について行政等はチェックするまでもない、という考え方が背景にあるからです。

提出する必要はありませんが、検討する必要はあります。では、全ての建築士は四号建築物において、十分に構造の安全性を検討しているのでしょうか。答えは「No」です。「構造計算書は提出しなくてよい」ことを「構造的な検討は大してしなくてよい」と誤解して、そのまま不適切な構造計画に基づいて建築されている建築物が、世の中にはあるのです。

不適切な構造計画による建築物でも、そもそも行政等の検査が入りませんのでその問題点は表面化しません。誤解に基づく行動なので当の建築士にも悪意が無い場合がほとんどです。

木造住宅設計プロセス

「誰かがやってくれているだろう」という思い込み

建築工事は、建築士(設計者・工事監理者)、施工管理者、専門業者(大工さん、電気屋さん、水道屋さんなど)など、いろいろな立場の人が協力し合って進められるのですが、ここにも大きな落とし穴があります。

建物の設計段階では、基本的に建築士(設計者)が様々な要素をとりまとめながら業務を行います。それらの中に「地盤の調査・判定」と「伏図の作成」という作業もあるのですが、多くの場合、前者は地盤調査会社、後者はプレカット業者(柱や梁などをあらかじめ工場で加工する業者)が行っています。

地盤の判定や伏図の作成は構造的な検討を行うためのものであり、これらは本来的には建築士の仕事です。しかしながら、地盤調査会社の報告書にはそれなりの考察が、プレカット業者のおこした伏図にはそれなりの架構の組み方や部材の種類・寸法が示されていることから、多くの建築士はこれら報告書や伏図を自らの力量で検討することなく、設計図書としてまとめてしまっているのが現状です。建築士は「地盤調査会社さん(プレカット業者さん)が構造を検討してくれてるんでしょう」と思い込み、地盤調査会社さんやプレカット業者さんは「構造計算は建築士の仕事でしょう」と考え、「結果的に誰もきちんと考えていない」という恐ろしい計画のまま、工事着工へと流れていってしまっていることがあるのです。

木造構造計画の責任所在

建築物の多様性とそれらへの対応力

発注者の希望、予算、立地、時期などいろいろな条件の違いにより、建築物の仕様は千差万別です。そのため、建築関連法規では想定されていない状況が発生することがあります。多種多様な建築物を対象としなければならないのですから法律が全ての事象をカバーしきれないのも仕様がないことです。

そのような状況に直面した時、問われるのが設計者、工事監理者、施工管理者の判断能力です。ここでは「いかに建築を理論的に理解し、それを応用でき、かつ実際に施工可能な方法を考案できるか」が問われるのですが、それ相応の力量がないと適切な判断をとることができません。そして多くの場合、理論的なことはあまり考慮せず、とりあえず現場が収まるように施工してしまっているのが現状でしょう。

建築関連要素の共存の難しさ

建築について勉強したことのある方はご存じだと思いますが、建築に必要な知識・理論は非常に多分野に渡ります。例えば、建物の性能を数値化して客観的に評価するための基準として、「住宅性能表示制度」というものがありますが、ここでの評価項目は10分野にわたります。

やっかいなことにこれらは必ずしも両立するとは限りません。例えば、室内の光・視環境をよくするために窓を多くすれば、耐力壁を設けられる部分が少なくなるので構造計画上は不利になります。

設計者はこれらの要素を比較検討しながら計画を進めるわけですが、各分野について適切な理解がないとバランスの良い建築物は計画できません。また、施工においても、設計者と同等以上の技量がないとそもそも設計図書を正確に理解できませんし、設計図書に明記がない部分で判断を迫られ場合に、見当違いな判断を下すことになってしまいます。

住宅性能表示区分

設計と施工の乖離

建築の世界では、基本的に「設計と施工の分離」がはかられています。計画する人と工事をする人は別なのです。ここで、両者の技量が十分なレベルに達していれば問題は無いのですが、そうで無い場合不具合が発生します。有能な設計者が優れた設計を行っていても、施工者がその設計意図を理解できない場合、その建物は設計が意図する建物性能を発揮することはできません。

逆に、設計者の技能が劣っていて設計図書が不十分、または矛盾を抱えている場合もあります。施工現場の実状をよく理解していないため見当違いな指示が出されていたり、どのような納まりにすればよいかわからないため詳細はぼかしたままで「後は現場判断でやって下さい」などというケースがあるのです。このような場合、施工者の技量が高ければ設計の不備をある程度リカバリーできますが、それも限界があります。その技量が低ければ、質の低い建築物にならざるを得ません。

問題点はいつ明らかになるのか

「そうはいっても、ほとんどの建物は問題なく建っているんじゃないの?」と思われる方もいると思います。その通り、普段平穏無事に暮らしている状態では、これらの問題が表面化することはほとんどありません。

では、いつ明らかになるのか。それは「大きな地震」や「強い風」に建築物が見舞われた時です。近年、日本列島は大きな地震が各地で起こっていますが、同じ基準で建てられているはずなのに倒壊した建物とそうで無いものの比較が少なからずニュースになっています。この差の原因の多くは今まで述べたことに起因するといってよいでしょう。強風についても、年々その程度は強くなっており、風による被害が今後増加していくことも予想されることであります。

耐震耐風のイメージ

問題を起こさないために大切なこと

これらの問題を起こさないために大切なことは何でしょうか。それは、自らが「適切な知識・技術」で設計・施工でき、そして、それらを妥協なく実行する「良心」「使命感」を持っていることだと考えます。

もちろん、実際の仕事を何から何まで自分たちだけで行う訳ではありません。設計・工事監理は建築士事務所、施工管理は施工管理会社、各種専門工事は専門業者が行った方が「餅は餅屋」で品質・効率ともに良いものが仕上がるでしょう。

ここで言いたいのは、「相手の業務を適切に理解し、それを考慮しながら自分の職責を果たす能力をもつこと」です。設計者・工事監理者は、施工管理者・専門業者の仕事内容を十分に理解し、求める品質を明示し、設計図書等を作成できること。施工管理会社は設計者・工事監理者の意図を正確に理解でき、専門業者の仕事の進め方を把握して的確なリーダーシップを発揮しながら施工を管理できること。このような心のあり方と行動が肝要で、そのためには「適切な知識・技術」が必須となります。

建築においては、設計者、工事監理者、施工管理者いずれにも「どのように作業を進めれば良いか」的確な判断を求められる局面が連続します。そこにおいて「適切な知識・技術」をもって方向性を決めるわけですが、これにはかなりのエネルギーを要します。他者のチェックが入らない部分においては妥協する心が芽生えることもあるでしょう。そこで、しんどいけれどもあくまでもより良い建築物を生み出すための努力ができるか否か、それはその人の建築に携わる者としての「良心」「使命感」の有無によって決まると考えます。

我が社の取り組み

我が社の立ち位置

我が社は一級建築士事務所、かつ施工管理会社です。お客様から建築計画の相談をいただき、敷地条件等の基本調査、建物プランニングなどを進め、ある程度計画が煮詰まったところでお客様と請負契約を結びます。ほぼ同時期に信頼できる設計事務所と協力して確認申請業務を行い、その間に専門業者の手配を進めながら、確認がおりたら工事着工となります。工事着工後は専門業者と協力しながら安全・品質・工程・予算の管理を行い、目指す品質の建築物の完成を目的とした緻密な努力を積み重ねていきます。

お客様から直接仕事を請け負いますので、「元請け業者」ということになり、工事に関する全ての責任を負う立場になります。「山仁さんだからお願いした」というお客様がほとんどですので、その期待を裏切らないように最大限の注意を払って仕事を進めていきます。

建築物の性能

住宅性能表示制度のところで述べたように、建築物の性能は数値化できます。そのうち、計画に複雑な計算が必要となるのは「構造の安定に関すること」と「温熱環境・エネルギーの消費量に関すること」なのですが、我が社では全ての木造住宅において、「構造の安定に関すること」を「許容応力度計算」という方法を用いて検討し、同項目の中で最高性能となる「耐震等級3級」「耐風等級2級」を標準仕様としています。

構造計算の内製化

一般的に、四号建築物の構造に関する検討は「壁量計算」という方法を用います。これは、構造にそれほど詳しくない建築士でもある程度の安全性を保った建築物を計画できるようするための簡易的な方法で、優れた計算方法ではあります。

これに対し、「許容応力度計算」では検討対象が大幅に増加し、かつ検討方法も詳細なものとなります。大変な労力が必要となりますが、その分「設計根拠」が明確になり、構造計画の適切さ及び説得力が段違いに高まります。

我が社では、この「許容応力度計算」を自社内で行っています。一般的には構造設計専門の建築士に外注する形が多い業務ですが、「自分たちで計算した建物を自分たちで建てる」ことによって、社員の品質向上へのベクトルは非常に強くなります。また、内製化することで計画変更に柔軟かつ素早く対応できるようになり、また、コストが抑えられるので全てのお客様に「許容応力度計算」のサービスを無償提供できるようになっています。

ソフトを使った木造軸組の確認 

社内研修

建築技術研修会

当社の求人モットーに「能力よりも人柄重視」とあるように、採用時の能力はさして重視しません。現在の建築関連社員で、大学や専門学校で建築の専門教育を受けたスタッフは一人もいません。ですが、その中から一級建築士1名、二級建築士2名、二級施工管理技士3名、監理技術者1名が生まれています。

今後も生え抜きの技術者を生み出したいと考えていますが、そのために「建築技術研修会」という社内研修を月1回のペースで行っています。建築の専門教育を受けていないスタッフでも着実に力を付けられるように、市販されている良書『安全な構造の伏図の描き方』(松留慎一郎他)『やさしい構造力学』(浅野清昭)などを基本テキストとして、同時に現在進行中の現場でのいろいろなケースを題材に、研修を行っています。

せっかく適切に計画しても、それが実行されなければ絵に描いた餅になってしまします。お客様から直接仕事を請け負う元請け業者かつ施工管理会社としては「適切な計画にもとづく工事を、適切に施工管理する」のが本分です。そのためには、法的なチェック対象はもちろんですが、それ以外でも「建築物として重要なポイントは全てチェックする」という姿勢のもと、日々の施工管理を行っています。

求める人財と我が社の目指すところ

建築部門は「第2創業」の時期

以上、建築業界における現状の問題点と、それに対する我が社の取り組みに関して述べてきました。我が社は創業より18年が経ちますが、創業当初よりこのような姿勢で建設業に取り組んできたわけではなく、このような問題意識に至ったのはここ数年のことです。

いわば、我が社の建築部門は「第2創業の時期」であり、今求めている人財は「第2創業のメンバー」「将来の幹部候補生」ということになります。

求める人財像

そこで求められる資質は次の通りです。

  • ・「自分が良い建物を作るんだ」という強い意志を持っていること。
  • ・勉強好きで、こつこつとした努力を継続できること。
  • ・お客様、専門業者等々、関わる人たちとじっくりコミュニケーションをとれること。

学歴・資格・経験不問、未経験者大歓迎です。実は、私自身、東洋哲学という世界で二十代後半まで研究者生活を行っており、建築の専門教育は受けていません。我が社の実務に就いてからこの世界に足を踏み入れ、二級建築士取得のため7年、一級建築士のため4年、合計11年の実務経験を経て一級建築士を取得しました。その後(財)日本建築センターや(財)日本住木センター等の研修に参加しながら、現在は木造の許容応力度計算を行えるまでになりました。

時には小学校レベルの算数にまで戻る必要もありますが、専門教育を受けていなくても、こつこつ努力する姿勢とこの世界に飛び込む覚悟さえあれば、しっかりした建築技術を身につけることは可能です。

もちろん、専門教育を受けた方、実務経験がある方も大歓迎です。第2創業期にある我が社の建築部門に、その力、熱意、知識、技術を貸して下さい。また、山仁コーポレーションという環境の中で、その実力を大いに発揮し、さらなる研鑽をはかって下さい。

我が社では、「人材」ではなく「人財」という言葉を使っています。人は「材料」ではなく「財(=宝)」である、という考えでこの字を充てています。我が社に多くの「財(=宝)」が集まってもらえることを願って止みません。

我が社の目指すところ

お客様との打合せ時、我が社では「耐震等級3級の建物(=当社標準仕様)」「建築基準法レベルの建物(=一般的な建物)」「不適格建物」、この3つのパターンを実際に打合せを行っている間取りで計画し、地震時の揺れ方比較をアニメーションを用いてプレゼンテーションします。どのお客様も例外なく大変な興味を示されますが、地震の頻発する昨今、この種の検討力の有無はますます重要になっていくでしょう。

ソフトを使った耐震性能シミュレーション

建築物は千差万別です。既存の計算パターンが必ずしも当てはまるとは限りません。そのような時は自分たちの知識・技術を総動員して「どのような形がもっとも合理的か」を判断する必要があります。それができるためには、基礎から積み上げた応用力を持つと同時に最新の技術情報を常に取り入れておく必要があります。

木構造の分野においては、近年「中大規模木造」の普及促進が盛んに唱えられています。東京オリンピックにむけての国立競技場計画案に、一部木造を含む計画が採用されたのもこの流れの一環です。

当社では、この「中大規模木造」に関する技術も積極的に取り入れ、小規模木造にも応用して先のようなケースに対応しています。同時に、「中大規模木造」建築物の受注を目指して、日々の営業活動にも力を入れています。

我が社は、「建築・不動産を通して、自分たちの能力が最大限発揮されること」を目指して活動しています。建築においては、特にこれまで述べたフィールドがその舞台となっていきます。ここで述べた私たちの考え・将来像に共鳴できる方、是非とも当社の門を叩いて下さい。

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